絵を描くことが好きな方なら「自分のイラストでお金を稼いでみたい」「絵を仕事にできたらいいな」と1度は思ったことがあるのではないでしょうか?
しかし具体的にどう行動すればよいのかはわからないものです。
特に社会人は学校に通う時間が取れなくて「独学で学びたい」という方も多いですよね。
そこで今回は、独学でイラストレーターになる方法やメリット・デメリットについて紹介していきます。ぜひ参考にしてください。
独学でもイラストレーターになれるのか
結論から言うと独学でイラストレーターになることは可能です。
インターネット上には多くのイラスト勉強方法がアップされているため、独学をする環境も悪くありません。
インターネットの普及やYouTubeの台頭によって自宅にいながらイラストを学ぶことが可能です。
またイラストレーターには資格も必要ないため、チャンスは誰にでもあるといえるでしょう。
イラストレーターになるなら独学より学校に通うべき理由
独学でもイラストレーターになることはできますが、プロのイラストレーターとして安定した収入を得るためには学校に通うことをおすすめします。
特にゲーム会社など企業に属して働きたい方は、技術の習得はもちろん専門学校を卒業した証明は就職に凄く有利です。
プロから直接指導を受けることができるうえ、わからない箇所は質問できます。
また企業とのつながりを持つことも可能など、お金をかけて勉強するなりのメリットが存在します。
時間やお金が許すのであれば、学校に通うのが近道といえるでしょう。
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独学でイラストレーターになる方法
独学でイラストレーターになるためには、具体的に何が必要か見ていきましょう。
独学でイラストレーターになるために必要なこと1:画力をつける
社会人として働きながら個人で少しづつ幅を広げていきたい場合は、企業案件のような完璧な上手さでなくてもイラストを販売したり依頼を受けることはできます。
ですがその場合でも、依頼者の要望に沿った絵を描くための最低限のスキルは必要になります。
独学で画力をつけるためには何をすれば良いのでしょうか?
イラストの勉強方法を紹介します。
一部有料の物もありますが、紹介するのは無料から数百円程度なので安心してください。
イラストの勉強方法その1:基本を学ぶ
趣味で絵を描き続けている方には必要ないかもしれませんが、「考えながら絵を描いたことがない」という方はまず基礎からの学習をおすすめします。
様々な画風のイラスト依頼を受けられるようになるためにも、基礎は凄く大切です。
Webサイトや書籍、YouTubeなど教材は多くあるので、自身にあった勉強方法を見つけてください。
今回は数ある教材のなかでもおすすめのものをいくつか紹介します。
1つめは、pixivの「sensei」というイラストの描き方を学べるサイトです。
1回ごとは短い動画なので手軽に始められるのが嬉しいポイント。
こちらはpixivプレミアムに加入する必要があるため月額550円がかかりますが、顔の描き方・体の描き方・筋肉についてなど、初心者さんには十分な内容が揃っています。
2つめは、YouTubeです。
「イラスト 講座」と検索するだけでも多くの動画がヒットします。
Webサイトや書籍などで「文字でみるのが苦手…」という方もこれなら学べるのではないでしょうか。
自身に必要な動画を探して教材にしましょう。
- さいとうなおきさん
- みにまるコミックさん
- 漫画素材工房さん
- 焼まゆるさん
など多くのイラスト系チャンネルが存在しますよ。
YouTubeに多いメイキング動画は、制作手順が見られるので勉強になります。
イラストの勉強方法その2:好きなイラストレーターのイラストを研究する
好きなイラストレーターさんの作品は「理想のお手本」です。
目標とするイラストレーターさん1人決めて、その方のイラストを模写しながら研究していきます。
ただ模写するだけでは上達しないので、イラストレーターさんの線の特徴や塗り方など考えながらやりましょう。
模写はあくまで練習のためなので、模写したものをネットに挙げるのは控えてください。
イラストの勉強方法その3:3Dモデルを使う
イラスト制作用ソフト「CLIPSTUDIO PAINT」にも標準搭載されている3Dモデルですが、作画の資料使えるだけでなく、練習での使用も便利です。
ポーズを自由に変えられるものなら、苦手なポーズや角度を練習するのにも役立ちます。
おすすめは「ポーズマニアックス」です。
自由にポーズを決めることはできませんが、360度回転可能なうえ、ポーズの種類も豊富なので毎日の練習に凄く役立ちます。
短時間で全体をとらえるクロッキーも付いているので利用してみてください。
独学でイラストレーターになるために必要なこと2:adobeソフトを使えるようになる
企業案件などイラストを納品する際に、PhotoshopやIllustratorのファイル形式で納品しなければならない場合が多いです。
もちろん個人のイラスト依頼など「CLIPSTUDIO PAINT」や「SAI」などで完結できる場合もありますが、多くのソフトを使えるようになっておけば、受けられる仕事の幅が広がることは間違いないでしょう。
adobeソフトの勉強方法としておすすめなのは「YouTube」です。
ソフト内にもチュートリアルがついていますが、すべてを学ぶことはできないので、実際に利用しながらわからない箇所を動画で学ぶと良いでしょう。
有名なソフトなため、だいたいの使い方はYouTubeで検索すれば出てきます。
実際の手順を動画で見ることができ、圧倒的にわかりやすいです。
どうしてもYouTubeで解決できない時のみWebサイトを使えば問題ありません。
ショートカットキーは、初めに設定しメモをしておきましょう。
近くにメモを置いてショートカットキーを使用すれば早く覚えられ、作業効率が格段に上がりますよ。
独学でイラストレーターを目指すメリット・デメリット
ここからは、独学でイラストレーターを目指すメリット・デメリットを順にみていきましょう。
メリット・デメリットを見て、学校に通うか独学で学習するか判断してもらえたらと思います。
独学でイラストレーターを目指すメリット
独学でイラストレーターを目指す主なメリットは2つあります。
独学でイラストレーターを目指すメリットその1:勉強する時間や内容を自分で決められる
勉強する時間や内容を自分で決められるのは、独学ならではです。
学校だとカリキュラムが決まっているため、個人で中心的に学ぶには別途時間をとる必要がでできますが、独学なら「今日はこれをやろう」と1日のスケジュールも自由に決められます。
社会人の方は時間を確保するのも大変ですから、全て自分で決められるのはありがたいですね。
独学でイラストレーターを目指すメリットその2:学習にかかるお金が安い
学習にかかるお金が安いのは独学の1番のメリットといえるでしょう。
学校に通うとなると高額な学費がかかりますし、周辺機器も指定の場合もあります。
デジタルイラストの勉強を例にするとPC、ペンタブ(安いもので4000円台から)、ソフト(CLIPSTUDIO付きで販売のペンタプも有り)を購入すればイラストの勉強は開始できるでしょう。
PCを新しく購入しても学費と比べれば凄く安いため、その費用を必要な資料の購入にも回すことも可能です。
独学でイラストレーターを目指すデメリット
ここまで独学でイラストレーターを目指すデメリットを紹介しましたが、デメリットもあります。
独学でイラストレーターを目指すデメリットその1:課題がわかりづらい
独学は教材選びもすべて自分でやらなければならないので、得意な部分・苦手な部分がはっきりせず課題がわかりづらい面があります。
学校に通えば先生に聞くことができるので、今必要な学習ポイントが明確になりやすいです。
だたSNS等でイラスト好きな友達を作り、課題点を指摘してもらうなどできる対策はあります。
独学でイラストレーターを目指すデメリットその2:モチベーションの維持が難しい
モチベーションの維持の難しさは独学の一番の課題だと思います。
どうしても孤独になりがちな独学は、途中で折れてしまう可能性が学校に通うより高いです。
こちらも一緒に切磋琢磨できる仲間を作ることである程度は緩和できるかもしれません。
独学でイラストレーターになるために必要なスキル
技術面の話は上記でしたので、ここでは技術面以外で必要なスキルを見ていきたいと思います。
独学でイラストレーターになるために必要なスキルその1:コミュニケーション能力
イラストさえ描ければ一見必要なさそうですが、コミュニケーション能力は大切です。
依頼者の希望をすれ違うことなく読み取るためにはコミュニケーションがかかせません。
これらを円滑にできるとリピートしてもらえる可能性も出でくるでしょう。
独学でイラストレーターになるために必要なスキルその2:継続する強い意志
独学でイラストレーターになるためには継続する意思は必要不可欠です。
デメリットで紹介したモチベーションにも関係してきますが、「こんなイラストレーターになりたい」と明確な意思をもって、努力し続けられることはそれだけで1つの才能といえます。
自身で学習スケージュールを立て長期間継続できるよう、意志は強く持つようにしましょう。
フリーランスのイラストレーターになるには
ここからはフリーランスのイラストレーターになるために何をすればいいのか紹介していきます。
フリーランスとして活動していくためには、自身で作品を売り込むことが大切です。
SNSやサイトで発信をする
現代はインターネットを通じて誰でも自身の作品を発信することができます。
これは最大の営業道具になるので、フリーランスとして活躍できるようインターネットを介して自身を売り込むことが大切です。
TwitterやPixivで自作した作品を公開することで、多くの人の目に留まるチャンスが生まれるでしょう。
メールアドレスを記載したりDMを開放したりし、仕事を受付ている旨を必ず記載してください。
「継続は力なり」という言葉のように、伸びない時期でも発信を継続することは大切です。
SKIMAやココナラなどのスキルマーケットを利用する
SKIMAやココナラはスキルマーケットと呼ばれ、イラストの依頼受けたり、描いてくれる人を募集している案件に応募したりできます。
SKIMAはスキルマーケットの中でもイラストや小説などに特化しており、イラスト制作の依頼を受けるだけでなく自身で作成したキャラクターを販売することも可能です。
ココナラはCMが放送されるなど、スキルマーケットの中で一番知名度が高いのではないでしょうか。利用者数も多いので、イラストレーターを募集してる人も多くいるのが特徴的です。
どちらも依頼が来るのを待つだけでなく、自分から応募・販売することができるので「依頼が来ない…」という方は積極的に応募してみてください。
コンテストに応募する
クラウドソーシングや企業・個人サイトでは、イラストのコンペやコンテストが多く行われています。
時期やタイミングによっては見つかりづらい場合もあるので、チェックする癖をつけましょう。
ライトノベルなどキャラクターイラストのイラストレーターを目指す方は、以下のようなコンテストがあります。
それぞれを簡単に見てみましょう。
電撃イラスト大賞
KADOKAWAが開催している電撃イラスト大賞は、有名なコンテストの1つです。
イラストレーターとして活躍するチャンスが開けるでしょう。
編集部の目に留まれば文庫のイラストを担当できる可能性もあります。
賞金も大賞300万円・金賞100万円・銀賞50万円・選考員奨励賞10万円と高額です。
また1次選考を通過すれば評価を聞くことができるため、入選できずとも今後の成長に生かすことができます。
デザ魂
デザ魂は賞金5,000円と1つの規模は小さく学生のみという制限がありますが、コンテストの数が多いのが特徴です。
学生で「これからイラストレーターを目指したい」という方の腕試しに良いのではないでしょうか。
pixiv
絵を描く方にはおなじみのpixivも毎月多くのコンテストを開催しています。
Amazonギフトコード1万円分や賞金30万円など、賞金の種類も様々です。
イラストの勉強のモチベーションのひとつとして、入賞を目指して気楽に応募してみるのも良いでしょう。
企業に直接作品を持ち込む
首都圏に行ける距離であれば、ゲームやライトノベルなどを製作している企業に直接作品を持ち込んで営業する方法があります。
作品が企業の目に留まればその後の大きな仕事につながる可能性もあるでしょう。
直接営業をかけるため、一気にプロのイラストレーターとして活動できるチャンスもあります。
なかなか相手にしてもらえず落ち込むことも多くあると思いますが、めげずにつづけることが大切です。
プロのイラストレータになるまでの期間は?
プロのイラストレーターになるまでの期間が気になる方も多いと思いますが、明確な期間というのは存在しません。
学校に通って学生のうちからデビューする人もいれば、こつこつ活動してイラストだけで食べていけるまで10年かかる人もいるでしょう。
同じ日に始めたスポーツでも成長速度が違うように、イラストの成長速度も人によるので自分のペースで続けるしかありません。
まとめ
今回は独学でイラストレーターになるために必要なことを紹介してきました。
独学での学習は学校に通うよりも長い時間を要する可能性も高く、毎日継続するだけでも大変な道のりです。
しかし、インターネットの普及で昔よりイラストでお金を稼ぐ窓口が広がってはいます。
独学が難しい場合、学校に通うことも考慮に入れながらイラストレーターを目指して頑張ってください。
夢をかなえるための参考になっていたら幸いです。
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