「社会人からイラストの専門学校に通いたいけど、どこがいいのかわからない」
「それぞれの違いや特徴が知りたい」
そんな方のために実際過去に社会人からイラストレーターの専門学校に通い、10年以上イラストレーターとしてプロの現場で活動している私が、プロの視点でおすすめの専門学校をランキング形式で紹介します。
私の経験をもとに、それぞれの学校の特徴、学べるスキル、費用など様々な観点で評価していきます。
イラストレーター専門学校の選び方
実際に社会人が専門学校を選ぶ際のポイントは以下になります。
まず気になったところはすべて資料請求する
専門学校を調べる際には、まずは必ず資料請求をするようにしましょう。
そもそもこういった各学校が作成している資料は、文章や写真など最もわかりやすくこだわって作成している物になるので、資料請求をせずに比較検討するのは非常にもったいないことです。
個人的にはサイトとかってあまりきっちり読む気が起きないですが、こういった資料やパンフレットってビジュアル的にも見やすく、雑誌を読むような感覚で細かく読む気が起きるんですよね。
また資料にしか載っていない情報も数多くあります。
特に学費やコース、カリキュラムなどはその年によって変動することも多く資料は常に最新化されています(サイトなどは古いままになっていることも多いです)
また奨学金制度や特待生制度などの重要な情報も資料には細かく載っています。
資料請求は無料でできるところがほとんどです。
なので気になったところは積極的に資料請求してみましょう。
実績があるかどうか
専門学校を選ぶ際はきちんと実績がある大手のところからなるべく選ぶようにしましょう。
一番の理由として、大手の場合は有名企業との提携や太いパイプがある場合が多いです。
デザイナーの世界もコネや人脈、有名企業と提携があるかどうかなどはプロとして活動する上で非常に重要になってきます。
その業界で有名な企業とのコラボ企画やセミナーなどがあれば、貴重なお話を聞けるだけでなく人脈ができる可能性もあります。
これは大手の実績ある専門学校にしかなかなかできないことなので、就職する際にも非常に有利です。
期間や時間帯など現実的に通い続けられるかどうか
全日制の専門学校なら、2~3年ほど通って勉強することになるので、現実的に通うことができる学校を選ぶ必要があります。かかる学費はもちろんですが、駅から近いこと、どんなコースがあるのか?などが重要になってきます。社会人の場合は特に時間のやりくりが大変だと思いますが、学校によっては夜間に授業を受けられたり、オンライン授業を取り入れている所もあります。
校舎が24時間開放されていて、いつでも設備を使うことができるという所もありますので、自身のライフスタイルに合った学校を選ぶことが大切です。
社会人におすすめのイラストレーター専門学校
ではここでオススメの専門学校を紹介しておきます。
社会人向けのコースがあり人気の高い3校になります。
気になった学校があればまずは無料で資料請求をしてみるのがいいかと思います。
資料が豪華なので、もらうだけでも結構価値はあります。
代々木アニメーション学院
- コース:社会人コースあり(夜間・週末コース)
- 料金:入学金30,000円+受講料120,000円(6か月)=150,000円~
- 校舎:東京校、池袋校、大阪校、名古屋校、福岡校、広島校、札幌校、仙台校、金沢校、なんば校
まず1つ目は代々木アニメーション学院です。
これは有名すぎて誰でも一度は聞いたことあるんじゃないかなと思います。
代々木アニメーション学院の強みは下記のとおりです。
- アニメ業界を中心に太いパイプがあり就職に有利
- 講師陣に現役プロが在籍している
- 全国どの校舎でも同レベルの授業が受けられる
代々木アニメーション学院は1978年に創立され40年以上の歴史がある学校です。
卒業生の数は12万人(2021年時点)を超えており、これは日本で一番の実績になります。
その為アニメ業界を中心に太いパイプがあり、就職活動において有利になります。
公式HPにある、就職先の実績欄を見ても、Cygamesやセガなどのゲーム系、サイバーエージェントやグリーなどのIT系、バンダイやstudioA-CUTなどのアニメ系、コナミや花梨の広告部門など、かなり広い範囲で活躍できることが分かります。
また代々木アニメーション学院では、実際にプロとして活躍している講師が授業をしてくれます。
公式HP上でも、「初心者でも1年間で業界就職活動ができるカリキュラム」と謳っており、授業を進めて行けば、自然と自身のポートフォリオも作成できるようになっています。
そして代々木アニメーション学院では全国統一カリキュラムを採用し、全国の校舎のどこに通っても同レベルの授業を受けることができます。
校舎は、東京校、池袋校、大阪校、名古屋校、福岡校、広島校、札幌校、仙台校、金沢校、なんば校の全10校舎になります。
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総合学園ヒューマンアカデミー
- コース:社会人コースあり(夜間・週末コース)
- 料金:入学金33,000円+受講料165,000円(3か月)=198,000円~
- 校舎:札幌校、仙台校、東京校、新宿校、秋葉原校、大宮校、横浜校、静岡校、名古屋校、大阪校、京都校、神戸校、広島校、福岡校、北九州校、鹿児島校、那覇校
2つ目は総合学園ヒューマンアカデミーです。
これも有名ですね。
ヒューマンアカデミーの強みは下記の通りです。
- 学びたい内容に沿って授業をカスタマイズできる
- 夜間週末のみの講座や通信講座もあり、ライフスタイルに合わせて受講できる
- 全国に26校舎あるため通いやすい
一つずつ解説していきます。
学びたい内容に沿って授業をカスタマイズできる
イラストレーターと一口に言っても仕事の種類は様々ですよね。
アニメやゲームのキャラクターデザインをすることもあれば、企業の広告を担当することもありますし、HPのデザインを作ることもあります。
つまり、イラスト製作以外のスキルも同時に身に付けることができれば、重宝される人材になれます。
ヒューマンアカデミーでは、イラストやアニメーションはもちろん、ヘアメイクや声優、ITなどの学科もあり、幅広い分野の学習ができる総合学園になっています。
そして特徴的なのが、自分が専攻している学科以外の授業も受けることができる「クロスオーバーカリキュラム」と言うシステムです。
これはヒューマンアカデミー独自のシステムで、例えば「イラストを専攻しているけどパソコンのことも学びたい」や「漫画系の授業も受けてみたい」と思った場合、プラスアルファとして授業を受けることができます。
自身の学びたいスキルに合わせて授業を組み立てることができるという訳です。
イラストだけでなく、複合的にスキルを身に付けることができれば人材としての価値が上がり、就職にも断然有利になります。
在学中に様々な分野の人脈ができるため、就職後やフリーランスとして独立する場合でも大きなメリットになりますね。
夜間週末講座や通信講座もあり、ライフスタイルに合わせて受講できる
ヒューマンアカデミーでは、夜間週末のみで週1日~通えるコースや、在宅で学べる通信講座のコースがあり自身のライフスタイルや予算に合わせて選択することができます。
ちなみに学校全体の生徒の割合は、社会人やフリーターなどの再進学者が全体の約45%を占めているとのことでした。
「今は働いてるから…」や「子育てが忙しいから…」と諦めている方には、こういった方法も準備されているので、気になった方は資料請求してみるのもおすすめです。(資料請求は無料)
全国に校舎が26校あり通いやすい
札幌校、仙台校、東京校、新宿校、秋葉原校、大宮校、横浜校、静岡校、名古屋校、大阪校、京都校、神戸校、広島校、福岡校、北九州校、鹿児島校、那覇校・・・と主要都市を中心に作られているため、通いやすくなっています。
26校舎というのはイラスト系の専門学校の中でもかなり多いため、その分蓄積されたノウハウを学ぶことができますし、企業への就職実績という観点で見ても、数が多く有利になります。
専門学校の授業では企業と共同で作品を作るものもあるので、校舎の数が増えれば増える程、関われる企業の数も多くなります。
また、実際の編集者に会う事の出来る漫画・イラスト合宿や、持ち込みで作品を見てもらえる機会なども定期的に開催されていますので、在学中からプロとしてデビューできるチャンスが転がっています。
アミューズメントメディア総合学院
- 一部社会人コースあり(社会人の為の個別相談会を開催中※平日毎日11-19時まで。学費等もこちらでご確認ください)
- 校舎:本館、新館、3号館、4号館、すべて恵比寿。
2年間でプロになるための実力をつける!というのが特徴のアミューズメントメディア学院です。
就職・デビューの夢を掴むのに3年や4年の期間は必要ないとアミューズメントメディア学院は考えています。
その宣言通り、マンガイラスト学科のこれまでのデビュー受賞実績は500名を突破しています。
そして最大の魅力は何といっても「現場実践教育」です。
既にプロとして働いている卒業生の協力のもと、在学中からプロの制作現場に携わることができるため、在学中に大きなスキルアップが期待できるだけでなく、在学中にイラストレーターや漫画家としてデビューになった人もいます。
そのほか現役プロ講師の指導や専任システムによる就職・デビューシステムなど、スキルアップからデビューするまで十分な環境が整っています。
社会人からイラストレーターになるには専門学校が最適な理由
結論からお伝えすると、プロのイラストレーターになるには専門学校に通うのが最適です。理由は以下の通り。
プロの講師がイラストを見て添削してくれる
プロのイラストレーターとして活躍している講師に直接指導してもらえるので、プロ目線で見ても通用するスキルを身に着けることができる。
専門的なスキルが体系的に学べる
学習のカリキュラムが確立されている。
画力以外でもデジタルソフトの使い方など必要な技術を学ぶことができる。
実際の企業と関わって作品を作ったりできることも魅力。
モチベーションが維持しやすい
同じ目標を持つ同期と切磋琢磨する環境でモチベーションを維持しやすい。
独学ではモチベーションを維持することが最も難しい。
就職の選択肢が広がる
先生やキャリアセンターが就職をサポートしてくれる。
独学で勉強するのは難しい
習得しなければならない技術の取捨選択が難しく、モチベーション維持にも苦労する。
以上の理由から、まずは専門学校でスキルを身に着けることをオススメします。
ここまで言うと、「独学でプロになった人も沢山いる」という意見も出てくると思います。もちろん現在活躍されているイラストレーターの方で、独学でプロになったという人もいます。
ですが、社会人として働きながらイラストの勉強をする事を考えると、心身ともにかなりハードです。仕事で疲れて帰ってきて、イラストの勉強を自分の力で継続するのはなかなか大変です。
「ハードでも全然オッケー」みたいなタフな人は大丈夫だと思いますが、そうでない場合は継続しやすい環境を選ぶという事も大切だと思います。
自分の場合は、専門学校に通って本当に良かったと感じています。
また、行き詰ったとき相談する相手がたくさん居るというのも、専門学校の良い所だと思います。特別講師で有名絵師が授業してくれることがある、というのも楽しみの一つです。
独学でイラストレーターになるには?必要な勉強方法やスキルを紹介!
社会人が仕事を続けながらイラストレーター専門学校に通う方法
では実際に、仕事を続けながら専門学校に通うにはどうすればいいかお話していきます。
社会人向けコースを利用する
ほとんどの専門学校で、働きながら通える社会人向けコースというものがあります。週一の通学で学べるコースや、夜間授業があるコース、土日のみで学べるコースなど、ライフスタイルに合わせて通うことができ、料金も全日制の学費に比べて安く設定されています。
学費について
全日制コースの学費は入学金20万円+年間学費100万円のような価格帯が一般的ですが、社会人向けのコースでは通学の頻度も低くなるので、入学金と学費を合わせて15万くらいの価格帯から通える学校も多くなっています。
実際に社会人向けコースに通っている人はどのくらい居るのか?
では実際にこのコースを利用している人はどのくらいいるのか?試しにイラストレーター専門課程のある【代々木アニメーション学院】のHPを確認してみたところ…
なんと42.3%でした。
約半数が会社員やフリーター、大学生の人達でした。
私の印象ですが、想像よりも多いなと言う感じでした。これだけ人数が多いのであれば、働きながら専門学校に通うというのも、選択肢の一つとして当たり前になってきますね。
社会人がイラストレーター専門学校を出た後の進路・収入について
ここでは、卒業後の進路についても触れておこうと思います。
卒業後の進路について
イラストレーターの就職先としてメジャーなのは、デザイン事務所、出版社、広告制作会社、ゲーム会社、企業の商品デザイン開発部門などです。専門学校には、就職のサポートセンターがあるので、適切なキャリアの選択をすることができます。
学校側の営業で就職の枠を確保してくれている企業もあるので、就職の選択肢も増えますね。
イラストレーターの平均年収
厚生労働省の令和2年賃金構造基本統計調査によるとイラストレーターの平均年収は509万円(月収35万円、ボーナス94万円)、平均年齢は約40歳でした。ちなみに同年代の平均年収は476万円となっているので、イラストレーターとして一人前になれば平均以上の収入を得ることができそうですね。
また、SkebやPIXIVなど個人で作品を発表し収入を得ることができるサービスも一般に浸透してきました。イラストレーターとして手に職をつけることができれば、副業として収入を得ることも難しくなさそうですね。人気が出てきたタイミングでフリーランスに転身と言うのも、最近ではよく耳にするようになりました。
イラストレーターのこれからの可能性
個人がSNSで描いた絵を気軽に発表できるようになった今、作品だけではなくイラストレーター自身にファンがつく時代になったと思います。ファンを抱えているという事はそれだけビジネスにも有利になります。
【ファンの数=拡散力】なので、お客さんの立場からすると、無名の人にお願いするよりも、人気があって作品を広めてくれそうな人に頼みたくなるのは自然な流れです。
NFTアートで高額な絵が落札されたり、Vtuberの流行で関連グッズの市場が大幅に拡大しました。
昔から芸術には高い価値がついてきたように、これからもイラストレーターの需要は高まり続けると感じています。
まとめ
社会人がイラストレーターになるためには、まず専門学校に通ってみるのがベストだと思います。
独学ではモチベーション管理や、情報の取捨選択が難しく途中で挫折してしまう人が多いように感じます。
働きながらでも通いやすい社会人向けのコースも沢山あるので、気になったものがあれば、無料の資料請求で詳細を確認してみることがオススメです。