大好きな絵を描いて、生活ができるなんて夢のような仕事だと思いませんでしたか?
ただ、現実は甘くありません。
食べていくためには、夢のような仕事じゃなくても働かないといけないんです。
かと言って、このまま夢のない仕事や生活を続けるのは苦痛ですよね。
社会人だけど、フリーのイラストレーターになりたい!
生活費がかかるから、なるべくお金をかけず独学で勉強したい!
そんな人に向けて、独学の方法、社会人からイラストレーターになる方法やメリット・デメリット、必要なスキルなどを紹介します!
まず独学でもイラストレーターになれるのか?
結論、なれます!
しかし、独学で勉強しただけで、すぐにプロのイラストレーターになるのは難しいです。
イラスト1本で生きていくには、イラスト技術はもちろんのこと、アピール力・コミュニケーション力、また継続する強い意志も必要です。
勉強しただけでプロになれる世界ではないですし、上手なイラストが描けたとしても、プロと呼べる人はごくわずかな厳しい世界なんです。
イラストレーターになるための独学方法
イラストや美術関連の教本で勉強する
プロの技術や描きかたを見やすくわかりやすく教えてくれるのが、本の特徴です。
イラストや写真と合わせて、文章の解説もあるので、イラスト初心者やじっくりと技術を学びたい人にはおすすめ!
費用は、イラストや美術関連の教本は1冊1,500〜3,000円程度。
自分に必要な本を購入すればするほど、金額が増えます。
それに加え、自分に必要な本を選ぶ手間が必要になります。
YouTubeやイラストの描き方を教えるサイトで勉強する
YouTubeチャンネルなどの動画や、画像でイラストの描きかたを解説しているサイトが多数存在します。
動画だと描き方の流れをつかみやすいのが特徴。
ある程度イラストを描ける人には、動画のほうが参考になるのではないでしょうか。
費用はインターネットの接続料金のみなので、本よりも安価に勉強ができますね。
ただ、自分に合う動画チャンネルやサイトを探す必要があります。
ひたすらイラストを描く
「とにかく描いて描きまくる!」昔のスポ根的な勉強方法です。
ひたすら描くことで、描くのが速くなるメリットはあります。
ただ、多くの人は疑問に行き詰まって、本やネットに知識を求めることになりそう。
描くこと自体は間違っていません。
しかし、むやみやたらに描いていても、技術向上に時間がかかる場合もあります。
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独学でイラストレーターを目指すメリット・デメリット
メリット
自分の空いた時間を利用できる
スキマ時間にすぐに勉強ができるのは、独学ならではのメリット。
大学や専門学校、リアルタイムのオンライン講座だと多くの時間が必要だったり、日程を合わせたりする必要があります。
社会人だといろんな勤務体系がありますから、空いた時間を利用できるのは効率がいいですよね。
学習にかかるお金が安い
【学校ごとの学費の違い】
- 国公立の美術大学:約300〜400万円(4年間)
- イラスト学科のある私立大学:約650万円(4年間)
- イラスト専門学校:約250万円(2年間)
大学にかかる費用は、社会人経験が長く、貯金の多い人でも二の足を踏むような金額です。
しかも、大学や専門学校だと平日の昼間に授業があるため、仕事をしながら通学するのは厳しいかと思います。
働きながら独学ではない勉強をしたい人には、オンライン講座がおすすめ。
社会人でも受講しやすい開始時間であったり、ニーズに合わせた講座を選びやすいです。
費用は安いものだと月数千円~30万円程度など、本格的な講座まで多種多様。
そのため、自分のイラストや生活スタイルに合った講座を選びたいものですね。
質問やアドバイスを受けられるなどのサービス面を、よく吟味したうえで選ぶことが重要になります。
その点、独学だと低費用で抑えることが可能です。
デメリット
勉強の範囲が広がりづらい
独学は勉強する範囲を自ら見つけないといけないので、自分の興味以外にも目を向ける必要があります。
自分の中にこもってしまうと、勉強する範囲が狭くなりがちです。
TwitterなどSNSは知らなかった情報を得られるので、イラストレーターや志望の人を多くフォローしてみるのもアリですよ。
モチベーションの維持が難しい
周りに切磋琢磨する仲間や、アドバイスをくれる講師などがいないので、モチベーションの意地が難しいのも独学の特徴。
また、イラスト制作の特徴として、一人で制作することがほとんどなので、孤独に陥りやすい傾向があります。
今はSNSで交流する仲間も作れますが、アドバイスが欲しい方はプロ講師陣のいる専門学校や講座がやはりおすすめです。
自分の課題を発見しずらい
自分では、自分のイラストの欠点が見えにくいです。
客観視できたらいいのですが、なかなか自分の欠点を見つけるのは難しいもの。
仲間にアドバイスを求めても、欠点を指摘されないことがほとんどでは?
辛辣な仲間がいても、アドバイスが自分に当てはまらなかったり、言いかたに腹を立てたり……。
できれば冷静な判断のできる人がそばにいると嬉しいですよね。
冷静な判断や的確なアドバイスが欲しい人は、イラストの専門学校や講座を視野に入れてみてもいいでしょう。
独学でフリーのイラストレーターになるには
クラウドソーシングサイトに登録する
イラストレーターに限らず、フリーランスを目指す多くの人はクラウドソーシングサイトに登録しています。
【イラストレーターにおすすめのクラウドソーシングサイト】
- クラウドワークス
- ランサーズ
- ココナラ
- Croudia
- SKIMA
- つなぐ
- GIKUTAS
実績のないイラストレーターでも登録ができます。
条件のあったクライアントから依頼を受けたり、コンペやプロジェクトに応募したりすることもできます。
そこで、選ばれると実績ができ、実績が増えると仕事の案件が舞い込むこともあります。
ただ、安い単価の案件が多いです。
また、未払いなどの金銭トラブルに発生する場合もあるので注意が必要。
クラウドソーシングサイト自体の内容をよく確認しましょう。
コンテストや公募に応募する
「イラスト」「公募」で検索すると、多くのコンテストや公募が表示されます。
自分に合った公募を選んで応募してみるのも一つの方法です。
入賞すれば仕事の実績ができ、案件依頼がくる可能性も上がります。
また、入賞しなくてもイラスト技術の向上には、公募やコンテストはうってつけ。
練習を何度もするよりも、本番の緊張感を味わえるのは公募ならではの醍醐味です。
SNSでバズる
最近では、TwitterやInstagramでイラストが人気になり、プロのイラストレーターの道を歩む人もいます。
SNSに作品を投稿すると「いいね」などで反応が見れるため、どういう傾向が世間的にウケるかリアルタイムでわかるのが特徴。
反応を見て、自分の作品を変化させられるのも魅力のひとつですね。
ただ、多くの人にフォローしてもらうためには、更新頻度の高さとコミュニケーション力が必要です。
クリエイターEXPOに出展する
クリエイターEXPOは実際に制作するクリエイターが出展して、企業との商談が行われる展示会です。
イラスト、映像、音楽など複数のゾーンに分かれて、「売り込みたいクリエイター」と「依頼したい企業」が直接出会い、相談・依頼、受発注もできるイベントです。
条件がお互いに合えば、企業案件の依頼を受けることもあります。
ただし、出店料が約15万円と高額なため、イラストレーターとしてある程度実績があり、自分の制作物に自信のある人向けといえます。
フリーランスになるためにイラスト以外に必要なスキル
強い意志の継続
フリーランスとしてやっていくためには、強い意志が必要です。
会社員のように決まった給料はなく、保険や税金も自分で納めなければなりません。
自分で発信や営業を行いながら案件を探し、受注そして制作。
請求書発行や金銭管理もすべて自分でやります。
「仕事がなくなったらどうしよう」という不安は、会社員よりも切実です。
失業しても会社員にはある程度の保障がありますが、フリーランスには失業手当がありません。
それでも「フリーランスとして活動したい!」という強い意志が続かないと、頓挫してしまいます。
<h3>コミュニケーション能力
実際に会わなくても、オンラインやメールなどでクライアントと触れ合う機会が多数あります。
イラストの技術がいくら高くても「この人とは2度と仕事をしたくない」と思われてしまったら、もう次の仕事はありません。
基本的なマナーはもちろんのこと、クライアントの要望を共有するための会話術など、コミュニケーション能力は必須です。
アピール力・営業力
強引なアピールは引かれてしまいますが、ある程度のアピールがなければ、その他大勢に埋もれてしまいます。
他の人にはない自分のアピールできるポイントを見つけ、プレゼンすることが大事です。
社会人で営業をする時間がない場合は、SNSや自身のホームページでイラストを発信することでカバーできます。
社会人からイラストレーターになるメリット・デメリット
メリット
金銭的余裕がある
学生時代と違い、お給料や蓄えがあり、自由に使えるお金があるかと思います。
イラスト関連本やデジタルイラストを描く人であれば、iPadや液晶タブレットを購入する費用に充てた人も多いのでは?
社会人経験
社会人経験があるからこそ、コミュニケーション能力や営業力が高いのもメリットのひとつ。
社会人であれば、一般的なマナーはもちろん、不測の事態にも対応する判断力が身についている場合が多いと思います。
イラストの仕事の経験がなくても、社会人経験はいろんな仕事で役に立つはずです。
副業から始められる
最近では副業OKの会社が増えています。
まずはイラスト1本で生活ができるまでは、会社員の副業としてイラストレーターになることがおすすめ!
会社員として月給が得られるのと同時に、社会保険にも加入できるのは最大のメリットです。
お金に余裕がないと単価の安い案件を受けてしまい、そのぶん仕事量も多くなって、悪循環に陥りがち。
イラストレーターとして稼げるまでは、会社員のメリットを活かしましょう。
デメリット
時間が少ない
学生に比べると、仕事や生活があるためイラスト制作にかけられる時間が少ないです。
一気に作品を仕上げるのではなく、毎日少しずつ仕上げることが大事です。
また、技術力を上げスピードアップを図ってみたり、制作方法の工夫をしたりするのも良いかもしれません。
自分なりの工夫でデメリットを少しずつ解消してほしいですね。
周りに切磋琢磨する仲間がいない
切磋琢磨する仲間が周りにいないと感じている人が多いです。
現在は、SNSで友達や仲間になることもあります。
ただ、学校のように、ライバルであり仲間のような、モチベーションを高め合えるような関係性は築きにくいでしょう。
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イラストレーターへの近道はある?
結論、ありません!
そんな近道があれば、誰もが簡単にイラストレーターになれてしまいます。
簡単じゃないことがわかっているだけに、余計にイラストレーターになりたいと憧れを持つのではないでしょうか。
ただイラスト技術を高めたいのであれば、独学よりはイラストの専門学校や講座は近道のひとつです。
独学でイラストレーターになった人も多数いますが、もともとの才能やセンス、運もかなり影響していると思います。
自分のイラストに自信がなくて、どう勉強していいかわからない人は、イラストの専門学校や講座を選択肢に入れてみてください。
もちろん、学校や講座を受けたからといって、プロのイラストレーターになれるという確証はありません。
しかし、迷っているなら「やらない後悔よりもやる後悔」です。
時間は無限でないですから、自分の人生のために大事なものを選択してくださいね。
まとめ
どんなに年齢を重ねていても、あきらめなければ夢は終わりません!
プロのイラストレーターはほんの一握りかも知れませんが、「絶対になれない」なんてことは誰にも言えないのです。
そして、プロになってからも勉強は続きます。
一番重要なスキルは「あきらめないこと」なのかもしれませんね。